【GOOD NEWS NEIGHBORS -北海道・道央編-#2】hilltop herbs
札幌もまた、ローカル / Sapporo as a Local
GOOD NEWSが各地を旅するなかで出会ったお店や商品を紹介する『GOOD NEWS NEIGHBORS』ポップアップを、新千歳空港にて展開中。今回は道央編。キュレーターは、札幌のゲストハウス「UNTAPPED HOSTEL」のオーナー、神輝哉(じん・てるや)さん。札幌はそれなりに大きな街だけど、ここもひとつのローカル(地域)。
本記事では、ポップアップに参加してくださる2つのローカルなブランドの背景をご紹介します。あなたが住む場所にも、きっとステキなネイバーズがいるはず。本記事を通じて、札幌のローカルを知るだけでなく、あなたの住む地域の素敵な点も発見してもらえたらうれしいです。
道央第一弾はこちらから。
第二弾 hilltop herbs
人の背中をそっと押す摘みたてのハーブ
hilltop herbs
北海道石狩市の小高い丘でさまざまな種類のハーブを育てる農家。地域の気候と相性の良いハーブを研究・栽培し、健康に育ったものや味がしっかり出ているものを見極めて収穫し、新鮮なうちに加工しています。栽培中は農薬不使用で、人が持つ本来の力を引き出すお手伝いをするハーブが揃っています。
雷に打たれたような衝撃
札幌中心部から車で1時間弱の石狩市。hilltop herbsの農園は、その名前の通りのどかな丘陵地帯にあります。広大な空の下、粘土質の土質、風の強いその土地のDNAをしっかりと記憶したさまざまなハーブがのびのびと育っています。その景色に触れると、すぐ隣に200万もの人が住む大都市が存在することを忘れてしまいそうです。摘みたてのハーブがたっぷりと入ったハーブウォーターをいただきながら、ゆったりとした時間が流れるご自宅でお話を伺いました。
hilltop herbsの農園を営むちきらさおりさんは、かつて札幌でアパレルの仕事をしていましたが、激務で体調を崩してしまいました。そのとき、「食」の大切さに気づいたそうです。
「体も心も壊れてしまったのですが、病院の対処療法では一向に治らず。効果を実感できたのは玄米菜食でした。2年間くらいかけてゆっくりと治しました。その頃、知り合いの農家から農地の一部を借りて自分でハーブ栽培を始めました。すると、雷に打たれるような感覚を覚えました。土に触っていたら、すべてが解決するような気がしたんです」
土に触れ、自分で耕し、栽培を始めたことで農業に真剣に取り組むようになったちきらさん。私たちGOOD NEWSも食を扱っているため、ちきらさんの衝撃や食分野に感じている可能性など、多くの共通点を見つけることができました。
東日本大震災をきっかけに
その後、借りた農地での栽培を続けつつも、マクロビオティックカフェの立ち上げに関わるなど、生き方・働き方を模索し続けたちきらさんでしたが、東日本大震災が決定的な転機となりました。
「目が覚めたというか、その時のどっちつかずの状況に踏ん切りをつけようと思いました。生き方を変えねば、何か動かなきゃって」
ハーブがコミュニケーションの媒介に
北海道はその広大な面積の割に、ハーブ農家が多くありません。なぜでしょうと問いかけると、ちきらさんは笑顔で「だって農家さんは健康だから」と答えます。
ハーブは「薬草・香草」と訳され、体や心に良い作用をもたらします。hilltop herbsの商品の効能にはエビデンスがあり、都市圏にいる人々にこそ必要だと考えました。札幌という200万人規模の大都市に隣接する石狩市を選んだのは、都会で働く中で心身に影響が出る人々を助けたいという思いからです。
ちきらさんは札幌や東京などの都市圏の催事に出店し、一つひとつのハーブが心身にどう影響するかをじっくりと説明しながら、その人に最適なものを提供しています。
土地に根付きながら作物を育て、必要とする人に届けることは、地方と都市を超えて人と人のつながりを生み出す。GOOD NEWSもまた、さまざまな人とつながりコラボレーションしながら、日本各地に笑顔を届けていこうと考えています。
■展開スケジュール
10/1(火)~10/31(木)
ブレンドハーブティー 朝のレモングラス
ブレンドハーブティー 夜のバジル
ブレンドハーブティー 日々のセージ
ブレンドハーブティー ホーリーバジルブレンド
キッチンハーブ ブーケガルニ
キッチンハーブ ミックスハーブ
スパイスハーブ塩 hilltopherbs×YAUYAU
フルーツピクルスの素 hilltopherbs×maboroshi
おふろのハーブ
足湯のハーブ
取材:宮本吾一 / 諏訪晃代 / 神輝哉 / 横山えりな
執筆:神輝哉
撮影:横山えりな